VPNを使っていると、
「なぜ同じインターネット回線なのにVPNを接続すると遅くなるのか」
「NordVPNはMillenVPNより速いと言われるのはなぜなのか」
と疑問に感じることがあります。
しかし、
VPNの速度を単純に「VPN会社の性能」だけで判断することはできません。
実際の通信速度は、もともとのインターネット回線、
利用する通信プロトコル、VPNサーバーの性能や混雑、
サーバーまでの距離、通信経路、接続先のサーバーなど、
複数の要素によって決まります。
つまり、「どのVPNが速いのか」を考えるには、
単純な速度ランキングを見るだけでは不十分です。
私はエンジニアとして、VPNを評価するときには
もう一つ重要な視点があると考えています。
それが**「公共Wi-Fiで安全に通信できるか」**という問題です。
空港、ホテル、カフェ、駅などで利用する公共Wi-Fiは、
利用者自身が通信環境を完全に管理できません。だからこそ
私は、VPNを「通信速度を上げるためのサービス」ではなく、
信頼できないネットワークを経由するときに
通信を保護するための技術として考えることを重視しています。
この観点から見ると、VPNの評価は
「NordVPNとMillenVPNのどちらが速いか」
だけでは終わりません。
WireGuardなどの通信プロトコル、VPNサーバーの性能、
Ping、パケットロス、Jitter、通信経路、サーバー数
といった速度に関係する要素に加えて、
通信をどのように保護するのか、接続が切れたときに
どうなるのか、利用者の情報をどのように扱うのか
まで考える必要があります。
そして、
この考え方はWebアプリケーションの性能分析にもよく似ています。
たとえばRailsアプリケーションが遅いとき、単純に
「Railsが遅い」と判断するのではなく、データベース、
アプリケーション処理、ネットワーク、外部API、画面描画など、
どこがボトルネックになっているのかを切り分けます。VPNも同じです。
「VPNが遅い」のではなく、
「VPN通信のどこが遅いのか」を分解して考える。
この視点からNordVPNとMillenVPNの速度差を考えていきます。
そして、公共Wi-Fiの安全性を最優先するという私自身の基準では、
MillenVPNを高く評価しています。
本記事では、VPNの通信速度を決める技術的な要素を一つずつ
確認しながら、NordVPNとMillenVPNの違いを考察します。
さらに後半では、VPNの性能をRailsやPostgreSQLの
性能分析に置き換えて考えることで、
「なぜサーバー数やインフラ規模が通信速度に影響するのか」
まで掘り下げます。普段はWebアプリの開発業務を行っており、
これまで無事故でシステムを運用してきた経験から、一般ユーザーが
本当に安全に使えるVPNの選び方を、エンジニア目線で分かりやすく解説します。
- まず「Mbps」を正しく理解する
- VPNの通信速度を決める5つの要素
- WireGuardとは何なのか
- 「VPNサーバー帯域」とは何なのか
- VPNトンネルとは何か
- 通信経路の品質も速度を左右する
- ここまでのまとめ
- WireGuardは本当にVPNを高速化するのか?
- そもそもVPNとは何なのか?
- WireGuardとは?
- なぜWireGuardは高速なのか?
- WireGuardでもVPNが遅くなる原因
- 公共Wi-Fiでは「速度」より先に「安全性」を考える
- 高速VPNを選ぶときに確認したい5つのポイント
- WireGuardを利用したいならNordVPNも候補になる
- NordVPNだけを選べばよいのか?
- WireGuardの速度についての結論
- NordVPNはなぜ速いと言われるのか
- WireGuardを実際に使うならどのVPNがおすすめか?
- ではMillenVPNは遅いのか?
- サーバー数が多いと何が変わるのか
- NordVPNの年次推移をどう見るか
- MillenVPNのサーバー数はどう見るべきか
- VPNの速度をRailsの性能分析として考えてみる
- Railsのレスポンスタイムを分解する
- VPNにも「処理時間」と「待ち時間」がある
- VPNとRailsの対応関係
- VPN速度の本質は「ボトルネックを探すこと」
- VPNの速度を単純な式で考えてみる
- 「サーバー数が多い=速い」ではない
- サーバー数は「待ち行列」として考えると分かりやすい
- RailsのN+1問題とVPNの混雑サーバー
- VPNを選ぶときに見るべき項目
- VPN速度を実測するときの考え方
- 「VPNが遅い」と感じたときのチェックリスト
- NordVPNとMillenVPNをどう評価するか
- VPNの通信速度とRails性能分析は似ている
- まとめ:VPN選びは「速度ランキング」だけでは分からない
- VPN通信に関するよくある質問(FAQ)
- 参考情報について
- VPN速度とWireGuardに関するよくある質問(FAQ)
- Q1.WireGuardは本当に速いVPNプロトコルですか?
- Q2.VPNを使うとインターネット速度は遅くなりますか?
- Q3.WireGuardとOpenVPNではどちらが速いですか?
- Q4.WireGuardなら必ずVPN速度が速くなりますか?
- Q5.VPNが急に遅くなった場合、何を確認すればいいですか?
- Q6.VPNの速度を測定するときは何に注意すればいいですか?
- Q7.VPNの速度はサーバーの距離によって変わりますか?
- Q8.WireGuardはオンラインゲームにも向いていますか?
- Q9.WireGuardを使っているのに通信速度が遅いのはなぜですか?
- Q10.VPNの速度を改善するにはどうすればいいですか?
- Q11.VPN速度はダウンロード速度だけ確認すれば十分ですか?
- Q12.WireGuardは安全性を犠牲にして速度を上げているのですか?
- Q13.無料VPNでもWireGuardなら高速ですか?
- Q14.VPNは速ければ速いほど良いのでしょうか?
- Q15.WireGuardの速度を比較するときに一番重要なことは何ですか?
- VPN速度・WireGuard FAQのまとめ
- 〆最後に〆
まず「Mbps」を正しく理解する
VPNの速度を考える前に、通信速度の単位を整理しておきましょう。
インターネット回線やVPNの通信速度でよく使われるのがMbpsです。
ここで注意したいのは、Mbpsの「b」は小文字だということです。
Mbps = Megabits per second
つまり、1秒間に何メガビットのデータを送受信できるかを表しています。
「MegaByte per second」ではありません。
1 Byteは8 bit
Byteとbitの関係は非常に重要です。
1 Byte = 8 bit
したがって、
2 Byte = 16 bit
となります。
これは「2 Byteは16 bitだった気がする」という疑問に対する答えでもあります。
その理解で正しいです。
MbpsとMB/sを混同しない
通信速度を見るときに混乱しやすいのが、MbpsとMB/sの違いです。
- Mbps:Megabits per second
- MB/s:Megabytes per second
大文字のBがByte、小文字のbがbitです。
例えば800Mbpsの場合、Byteに換算すると、
800 ÷ 8 = 100MB/s
となります。
したがって、ファイルコピーなどで100MB/sと表示されている場合、
単純換算では800Mbps相当の転送速度になります。
VPNの速度比較をするときには、この単位の違いを意識しておく必要があります。
特に技術系に記事で走っていて当たり前の言葉として出てきますが
大事な概念なので読み飛ばさないでください。
VPNの通信速度を決める5つの要素
VPNの通信速度は、一つの数字だけで決まるものではありません。
添付されたやり取りでは、大きく次の5つに分けて考えています。
- 元のインターネット回線
- VPNプロトコル
- VPNサーバーの性能
- サーバーの混雑
- 通信距離と経路品質
1.元のインターネット回線
まず大前提になるのが、VPNを使う前の回線速度です。
例えば自宅の光回線が1Gbps出る環境なら、
VPNも高速通信を実現できる可能性があります。
一方、元の回線が100Mbpsしか出ないのであれば、VPNサービスを
どれだけ高性能にしても、そこを超えて通信することはできません。
イメージとしては水道管に近いでしょう。
元回線の帯域が通信全体の土台になる。
したがってVPNの速度を比較するときは、VPNだけを見るのではなく、
まず自分が利用している回線そのものの性能を確認する必要があります。
2.VPNプロトコル
次に重要なのがVPNプロトコルです。
代表的なものとして、次のような方式があります。
| プロトコル | 特徴 |
|---|---|
| OpenVPN | 高機能だが比較的処理が重い |
| IKEv2 | 一般的なVPNプロトコルの一つ |
| WireGuard | シンプルな設計で高速通信を実現しやすい |
特に現在のVPN速度を考える上で重要なのがWireGuardです。
WireGuardとは何なのか
WireGuardは、簡単に言えば高速通信を重視した比較的新しいVPNプロトコルです。
従来から広く使われてきたOpenVPNなどと比較して、
設計がシンプルであることが大きな特徴です。
添付資料では、WireGuardについて「コード量が約4,000行程度と非常に軽量」
であり、高速な暗号処理を採用していることが説明されています。
ここで重要なのは、単純に「新しいから速い」という話ではないことです。
VPNでは大量のデータを暗号化・復号しながら通信するため、
その処理をどれだけ効率よく実行できるかが性能に関係します。
WireGuardとCPU負荷
VPN通信では、データをそのまま送るだけではありません。
概念的には、
データ ↓ 暗号化 ↓ VPN用の処理・ヘッダー ↓ ネットワークへ送信
という処理が発生します。
つまりVPNでは、通常の通信に加えて暗号化などの処理が必要になります。
この処理にはCPUが関係します。
CPUの処理能力が十分でなかったり、暗号化処理が重かったりすれば、
ネットワーク回線そのものが高速でもVPN通信の速度が伸びない可能性があります。
そのためVPNの速度を考えるときには、回線だけでなく
暗号化処理を担うCPU側の性能も考える必要があります。
「VPNサーバー帯域」とは何なのか
VPNについて調べていると、「VPNサーバーの帯域」という言葉が出てきます。
これは簡単に言えば、VPNサーバーが通信を処理するために
利用できるネットワークの道路幅のようなものです。
例えばVPNサーバーが10Gbps規模の回線を利用できるとしても、
そのサーバーを非常に多くの利用者が共有すれば、利用者一人あたりが
利用できる実効速度は低下する可能性があります。
イメージとしては、
利用者 ↓ VPNサーバー ↓ インターネット
という流れの中で、VPNサーバーを通過する通信量が増えるほど、
サーバー側の処理能力やネットワーク帯域が重要になります。
VPNトンネルとは何か
VPNを使うと、通常の通信とは異なる経路を通ることになります。
イメージすると、
通常の通信 PC ↓ インターネット ↓ 目的のWebサイト
に対して、VPNでは、
PC ↓ 暗号化されたVPNトンネル ↓ VPNサーバー ↓ インターネット ↓ 目的のWebサイト
という形になります。
「トンネルの中を通信が走る」というイメージは、
VPNを理解する上でかなり分かりやすい表現です。
ただし、実際には物理的な専用トンネルが存在するわけではありません。
インターネット上の通信を暗号化し、VPNプロトコルによって
VPNサーバーとの間に保護された通信経路を構築している、と考えるとよいでしょう。
通信経路の品質も速度を左右する
VPNサーバーが高速でも、そこまでの通信経路が悪ければ通信速度は低下します。
例えば東京から大阪へ通信する場合と、東京からニューヨークへ
通信する場合では、物理的な距離が大きく異なります。
距離が長くなれば、通信の遅延も大きくなりやすくなります。
そのため、VPNサーバーの「場所」は重要な要素になります。
Ping
通信経路を見る代表的な指標がPingです。
Pingは通信の応答遅延を見るための指標で、例えば20msなどと表示されます。
一般的には数値が小さいほど、応答が速いと考えられます。
Packet Loss
もう一つ重要なのがパケットロスです。
通信データが途中で失われると、再送などが発生し、
通信性能に悪影響を与える可能性があります。
理想的にはパケットロスは0%に近い状態です。
Jitter
さらにJitterという指標があります。
これは通信遅延の「揺らぎ」、つまり遅延時間のばらつきを示す考え方です。
特にオンラインゲームや音声・映像通信など、リアルタイム性が重要な通信では、
単純な平均速度だけでなくJitterも重要になります。
ここまでのまとめ
VPNの通信速度は、単純に「高速なVPN会社を選べばよい」という問題ではありません。
- 元回線がどれだけ速いか
- どのVPNプロトコルを利用しているか
- 暗号化処理をどれだけ効率よく処理できるか
- VPNサーバーのCPU・メモリ・ネットワーク性能は十分か
- サーバーが混雑していないか
- VPNサーバーまでの距離は短いか
- 通信経路にパケットロスや大きな遅延がないか
これらが組み合わさって、最終的な「VPNの速度」になります。
WireGuardは本当にVPNを高速化するのか?
VPNを使うと「通信速度が遅くなる」と感じることがあります。
VPNでは通信を暗号化し、VPNサーバーを経由してインターネットへ接続するため、
通常の直接通信と比べて一定の処理や通信経路が増えるからです。
そこで注目されているのがWireGuardです。
WireGuardは比較的新しいVPNプロトコルで、従来から広く使われてきた
OpenVPNと比べて、シンプルな設計と高速な通信を実現しやすいことが特徴です。
ただし、ここで注意したいことがあります。
WireGuardを採用しているからといって、必ず高速になるわけではありません。
VPNの速度は、プロトコルだけでなく、VPNサーバーまでの距離、
サーバーの混雑、利用している回線、暗号化処理、ISP側の混雑などにも左右されます。
この記事では、WireGuardがなぜ高速なのかを説明したうえで、VPNの速度を
決める要素と、実際にVPNを選ぶときに何を確認すべきなのかを整理します。
そもそもVPNとは何なのか?
WireGuardについて理解する前に、VPNそのものについて確認しておきましょう。
VPNは、インターネット上に仮想的な通信経路を構築し、通信を保護するための技術です。
特に重要なのは、「VPNは通信を保護する技術であって、 通信速度を上げるための技術ではない」という点です。
VPNについて初めて知った方は、まずVPNそのものの
役割を理解しておくと、WireGuardの位置づけも
分かりやすくなります。

関連記事:VPNの基本的な仕組みと、VPNで
守れるもの・守れないものについては
こちらもご覧ください。
WireGuardとは?
WireGuardはVPN通信に利用されるプロトコルです。
従来広く利用されてきたOpenVPNなどと比較して、設計がシンプルで、現代的な暗号技術を採用していることが特徴です。
また、コード量が比較的少なく、実装や保守を行いやすいこともWireGuardの特徴として挙げられます。
スマートフォンやノートPCなど、さまざまな端末で利用される現在のVPN環境では、速度だけでなく、接続の安定性やバッテリー消費なども重要になります。
なぜWireGuardは高速なのか?
WireGuardが高速なVPNプロトコルとして注目される理由の一つは、設計がシンプルであることです。
ただし、「シンプルだから必ず速い」と理解するのも正確ではありません。
実際の通信速度には、プロトコル以外にも多くの要素が関係します。
- VPNサーバーとの距離
- VPNサーバーの混雑状況
- 自宅や会社のインターネット回線
- ISP側の混雑
- 利用している端末の性能
- VPN事業者のネットワーク設計
そのため、VPNを比較するときには、単純に「WireGuard対応」という文字だけを見るのでは不十分です。
同じWireGuardを使っていても、VPN事業者によって実際の速度が異なるからです。
OpenVPNと比べるとどの程度違うのか?
WireGuardとOpenVPNの違いを知りたい場合は、単純な理論値だけではなく、実際の通信環境で比較することが重要です。
VPNの速度は利用環境によって変化するため、ある環境での測定結果をすべてのユーザーにそのまま当てはめることはできません。
WireGuardでもVPNが遅くなる原因
「WireGuardなのに遅い」というケースもあります。
これはWireGuardそのものが遅いというより、通信経路やサーバー環境など別の要因が影響している可能性があります。
VPNサーバーとの距離
例えば日本から遠い国のVPNサーバーを利用すれば、通信経路が長くなります。
その結果、遅延が大きくなる可能性があります。
サーバーの混雑
VPNサーバーを多くの利用者が同時に使用すれば、混雑によって速度が低下することがあります。
したがって、VPNサービスを選ぶ場合は、単に「WireGuard対応」と書かれているかだけでなく、どの地域にどれだけサーバーが用意されているかも重要になります。
公共Wi-Fiでは「速度」より先に「安全性」を考える
VPNを利用する場面として、ホテル、空港、カフェなどの公共Wi-Fiがあります。
ここでは「VPNを使うと何Mbpsになるか」だけを考えるのではなく、まず通信を安全に保護できるかを考える必要があります。
特に公共Wi-Fiでは、通信速度が多少速くても、接続先やネットワーク環境に問題があれば安心して利用できるとは限りません。

関連記事:公共Wi-Fiを利用するときにVPNがなぜ役立つのかについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
高速VPNを選ぶときに確認したい5つのポイント
ここまで説明してきたように、VPNの速度はWireGuardだけで決まりません。
VPNサービスを選ぶなら、次のポイントを確認するとよいでしょう。
- WireGuardまたはWireGuard系の高速プロトコルに対応しているか
- 利用したい地域にサーバーがあるか
- サーバー数やネットワーク規模が十分か
- プライバシー保護に関する方針が明確か
- 実際に自分の通信環境で速度を確認できるか
特に最後が重要です。
VPNの速度は「ランキング」だけでは判断できません。
同じVPNでも、利用する地域、時間帯、回線、端末によって結果が変わるからです。
WireGuardを利用したいならNordVPNも候補になる
「WireGuardの高速性を利用できるVPNを実際に選びたい」という場合、候補の一つになるのがNordVPNです。
NordVPNはWireGuardをベースとした独自プロトコルNordLynxを採用しています。
ここで重要なのは、単純に「WireGuardだから速い」と考えることではありません。
VPNサービスとして重要なのは、プロトコルに加えて、サーバー環境、ネットワーク、アプリの使いやすさ、プライバシー保護などを総合的に見ることです。
NordVPNを試してみたい方へ
WireGuard系の高速プロトコルを利用できるVPNを探しているなら、NordVPNも比較候補に入れてみるとよいでしょう。
特に「VPNは欲しいが、速度低下が気になる」という人は、自分の通信環境で実際に速度を確認することをおすすめします。
※料金、キャンペーン、返金条件などは変更される場合があります。申込み前に公式サイトで最新情報をご確認ください。
NordVPNだけを選べばよいのか?
ここまでNordVPNを紹介しましたが、私は「NordVPNを選べば誰にとっても最適」とは考えていません。
VPNには、それぞれ特徴があります。
速度を重視する人もいれば、価格を重視する人、国内利用を重視する人、公共Wi-Fiでの利用を重視する人、会社で利用するVPNを探している人もいます。
そのため、VPN選びでは「自分が何のためにVPNを使うのか」を最初に決めることが重要です。

関連記事:日本で利用できるVPNサービスを比較したい方は、こちらの記事も参考にしてください。
WireGuardの速度についての結論
WireGuardは高速なVPN通信を実現しやすいプロトコルです。
しかし、VPNの速度はWireGuardだけで決まるものではありません。
サーバーまでの距離、サーバーの混雑、利用する回線、VPN事業者のネットワーク設計など、多くの条件によって変化します。
したがって、VPNを選ぶときは、
「WireGuard対応か?」
だけではなく、
「自分の利用目的に合ったVPNサービスか?」
まで確認することが重要です。
そして、最終的には自分の環境で実際に接続して、速度と安定性を確認することをおすすめします。
NordVPNはなぜ速いと言われるのか
ここまでVPN通信の仕組みを整理すると、
「NordVPNの方がMillenVPNより速い」という話も少し違って見えてきます。
単純に「NordVPNという会社だから速い」のではありません。
重要なのは、
- VPNプロトコル
- 暗号化処理
- サーバー性能
- サーバー数
- サーバーの配置
- ネットワークインフラ
- 混雑状況
などを総合して考えることです。
NordLynxという考え方
NordVPNではNordLynxという独自のVPN技術が使われています。
添付資料では、NordLynxを「WireGuard + 独自改良」と説明しています。
WireGuardの高速性を活かしながら、NordVPN側でプライバシーや
接続性能などを考慮した仕組みとして位置付けられています。
そのためNordVPNの速度を考える場合、単純な「サーバー数」だけではなく、
こうした通信プロトコルやネットワーク設計まで含めて考える必要があります。
WireGuardを実際に使うならどのVPNがおすすめか?
ここまでWireGuardの仕組みや高速性について解説してきました。
しかし、一般ユーザーがWireGuardを利用する場合、
自分でVPNサーバーを構築するケースは多くありません。
実際にはWireGuard対応VPNサービスを利用する方が現実的です。
特にNordVPNは独自実装の「NordLynx」を採用しています。
NordLynxはWireGuardの高速性を活かしながら、
プライバシー保護を強化した方式として知られています。
VPN速度を重視する場合には有力な選択肢の一つと言えるでしょう。
ではMillenVPNは遅いのか?
ここは注意が必要です。
「MillenVPNだから遅い」と結論づけることはできません。
添付資料では、MillenVPNもWireGuard、IKEv2、OpenVPNに対応しているとされています。
つまり、WireGuardを利用できる環境であれば、
プロトコルそのものだけを理由に大きな速度差が生まれるとは限りません。
むしろ差が生じる可能性があるのは、その周辺のインフラです。
- どれだけ多くのサーバーを持っているか
- 各サーバーの性能はどれくらいか
- サーバーあたりの利用者数はどれくらいか
- どこにサーバーが配置されているか
- バックボーンや接続先までの経路がどうなっているか
つまり、同じWireGuardを使っていても、実際の通信性能は同じになるとは限りません。
サーバー数が多いと何が変わるのか
ここで「サーバー数」という要素が出てきます。
しらべてみると、2026年時点の公開情報として、NordVPNについて約9,000台規模、
MillenVPNについて約1,300台以上という数値が比較されています。
一方、その後の資料ではMillenVPNについて公式サイトが「2,000台以上」
としている一方、レビューサイトなどでは1,300台以上という数字が残っているとされています。
したがって、この記事ではこれらを厳密な同一基準の比較値として扱うのではなく、
「公開情報から見るとNordVPNとMillenVPNではインフラ規模に差がある可能性がある」
という観点で考えます。
サーバー数だけで速度は決まらない
ここは非常に重要です。
サーバー数が多ければ必ず速い、というわけではありません。
例えば、
100台 × 10Gbps
と、
1000台 × 1Gbps
では、単純化すれば総帯域は同じです。
したがって、サーバー数だけを見て「こちらの方が速い」と判断するのは危険です。
本当に見るべきなのは、
- サーバー数
- 1台あたりの性能
- 総帯域
- 利用者数
- 利用者の分散
- サーバーの配置
- 経路品質
です。
NordVPNの年次推移をどう見るか
NordVPNについては、2019年時点で約8,900台、2026年時点で約9,017台
という数値が挙げられています。(2026年8月調べ)
この数字だけを見ると、サーバー数が7年間で爆発的に増えたわけではありません。
ここから重要なことが分かります。
VPN事業者の性能向上は、単純な「サーバー台数の増加」だけでは説明できない。
添付資料では、近年のNordVPNについて、
- サーバー台数
- 設置国数
- ロケーション数
- 10Gbps化
などへの投資が示されており、「サーバーをただ増やす」だけではなく、
既存インフラの性能を高める方向も重要だと考えられています。
MillenVPNのサーバー数はどう見るべきか
MillenVPNについては、過去の継続的なサーバー数の公開データが十分ではありません。
2020年にサービス開始、2025年頃には1,300台以上、2026年には1,300~2,000台以上
という複数の数字が確認されています。(2026年8月調べ)
そのため、NordVPNのように長期間の連続した年次推移グラフを作るにはデータが不足しています。
重要なポイントです。
数字が存在しない部分を推測で埋めて、もっともらしい年次グラフを作りません。
SEO記事では数字が多いほど説得力がありそうに見えますが、
出典が不明確な数字を積み重ねると、むしろ記事全体の信頼性を落とすと考えています。
VPNの速度をRailsの性能分析として考えてみる
ここからが、今回のやり取りで特に面白い部分です。
VPNの通信速度を、Webアプリケーションの性能分析と同じように考えてみます。
Railsアプリケーションで「画面の表示が遅い」と言われたとします。
そのとき、
Railsが遅い
だけで終わらせることはありません。
例えば、
データベース ↓ Railsの処理 ↓ ネットワーク ↓ ブラウザ
のどこに時間がかかっているのかを調べます。
VPNも同じように分解できます。
元回線 ↓ 暗号化処理 ↓ VPNサーバー ↓ 通信経路 ↓ 目的サイト
どこか一つがボトルネックになれば、全体の性能が制限されます。
Railsのレスポンスタイムを分解する
例えばRailsで、
GET /users
というリクエストを処理するとします。
この処理を単純化すると、
応答時間 = DB時間 + API・アプリケーション処理時間 + ネットワーク時間 + レンダリング時間
と考えることができます。
DB時間
PostgreSQLなどのデータベースがSQLを実行する時間です。
SELECT * FROM users WHERE id = 1;
例えばSQLの実行に10msかかれば、その10msはDB側の処理時間になります。
API・アプリケーション処理時間
Rails側では、取得したデータを加工したり、計算したり、JSONを生成したりします。
User.find(1) ↓ データ加工 ↓ 集計 ↓ JSON生成
こうした処理にも時間がかかります。
ネットワーク時間
ユーザーの端末とWebサーバーの間でデータを送受信するための時間です。
例えば東京から東京のサーバーへアクセスする場合と、東京からアメリカのサーバーへアクセスする場合では、距離や経路が違います。
そのためネットワーク遅延も変化します。
レンダリング時間とは何か
「レンダリング」は、特にWeb開発に慣れていない場合には分かりにくい言葉です。
簡単に言えば、
データをユーザーが見られる画面として描画する処理
です。
Railsのサーバー側では、ERBなどを使ってHTMLを生成します。
<%= user.name %>
といったテンプレートを大量に処理すれば、HTMLを生成するための時間が発生します。
さらにHTMLがブラウザへ届いた後は、Chromeなどのブラウザが、
HTML解析 ↓ DOM生成 ↓ CSS解析 ↓ レイアウト計算 ↓ 画面描画
という処理を行います。
これも広い意味ではレンダリングに含まれます。
VPNにも「処理時間」と「待ち時間」がある
この考え方をVPNに当てはめると、非常に分かりやすくなります。
VPN通信時間 = 暗号化処理 + VPNサーバー内部処理 + サーバー待ち時間 + 経路遅延 + データ転送時間 + 目的サイト側の応答
つまり、VPNの速度も一つの数字ではありません。
どこに時間がかかっているのかを分解して考えることが重要です。
VPNとRailsの対応関係
| Rails | VPN |
|---|---|
| DB処理 | 暗号化処理 |
| API・アプリ処理 | VPNサーバー内部処理 |
| ネットワーク時間 | 物理距離・Ping・経路品質 |
| サーバー負荷 | VPNサーバー混雑 |
| Webサーバー性能 | VPNサーバー性能 |
| Puma worker | VPNサーバーの処理能力・分散 |
| DB接続プール | VPNサーバー側のネットワーク帯域・処理資源 |
完全に同じものではありませんが、「システム全体を構成要素に分解してボトルネックを探す」という考え方は共通しています。
VPN速度の本質は「ボトルネックを探すこと」
ここまで見てくると、VPNの速度について重要な考え方が見えてきます。
それは、
「どのVPNが一番速いか」より、「自分の通信ではどこがボトルネックになっているのか」を調べること
です。
これはRailsの性能分析とほぼ同じ発想です。
Railsで「遅い」と言われたら
Railsアプリケーションが遅い場合、
- SQLが遅いのか
- N+1クエリが発生していないか
- Rails側の処理が重いのか
- PumaなどのWebサーバーが混雑しているのか
- ネットワークが遅いのか
- ブラウザ側のレンダリングが重いのか
などを確認します。
VPNで「遅い」と言われたら
VPNの場合も同じです。
- 元回線が遅いのか
- VPNプロトコルが適切なのか
- 暗号化処理がCPUのボトルネックになっていないか
- VPNサーバーが混雑していないか
- サーバーの帯域が不足していないか
- サーバーまでの距離が遠すぎないか
- 通信経路のPingが大きくないか
- パケットロスが発生していないか
- Jitterが大きくないか
- 目的サイト側が遅いのではないか
といった切り分けが必要になります。
VPNの速度を単純な式で考えてみる
VPNの実効速度を厳密な一つの数式で表すことはできませんが、考え方としては、
実効速度 ≒ 最も弱い部分の性能
と考えると分かりやすくなります。
例えば、
元回線 1Gbps VPN処理 800Mbps 経路品質 700Mbps
なら、最終的な通信性能はおおむね700Mbps側に制限される、と考えることができます。
つまり、
一番速い部分ではなく、一番弱い部分が全体を制限する。
これが性能分析の基本的な考え方です。
「サーバー数が多い=速い」ではない
ここで、NordVPNとMillenVPNの比較に戻ります。
サーバー数の差は、VPNの性能を考える上で重要な情報の一つです。
しかし、
サーバー数が多いから必ず速い
とは言えません。
例えば、
100台 × 10Gbps
と、
1,000台 × 1Gbps
なら、単純計算では総帯域は同じです。
逆に、サーバー数が多くても一台一台の性能が低かったり、利用者が偏っていたり、
通信経路が悪かったりすれば、期待した性能が出ない可能性があります。
したがってVPNサービスを比較するときには、
- サーバー数
- サーバー性能
- 帯域
- 利用者数
- 混雑状況
- サーバー配置
- 通信経路
- VPNプロトコル
をまとめて考える必要があります。
サーバー数は「待ち行列」として考えると分かりやすい
サーバー数の意味をさらに考えるなら、「待ち行列」という考え方が役立ちます。
例えば、あるVPNサーバーに大量の利用者が集中するとします。
利用者 利用者 利用者 利用者 ↓ VPNサーバー
処理能力を超えるほど利用者が集中すれば、待ち時間や処理負荷が増える可能性があります。
そこで複数のサーバーへ利用者を分散できれば、一台あたりの負荷を下げられる可能性があります。
利用者 → サーバーA 利用者 → サーバーB 利用者 → サーバーC 利用者 → サーバーD
この意味では、サーバー数は単なる「台数」ではなく、
利用者を分散させるためのインフラ規模として見ることができます。
RailsのN+1問題とVPNの混雑サーバー
Railsでよく知られているN+1問題とVPNの混雑を比較しています。
Railsでは、本来一度のSQLで取得できるデータを何度も問い合わせてしまうと、
データベースへのアクセス回数が増えて処理が遅くなることがあります。
VPNでも、混雑しているサーバーへ利用者が集中すれば、通信性能が低下する可能性があります。
もちろんN+1問題とVPNサーバーの混雑は同じ技術現象ではありません。
しかし、
「本来分散・最適化できる負荷が一箇所に集中すると、全体の性能が悪化する」
という性能分析上の考え方には共通点があります。
VPNを選ぶときに見るべき項目
ここまでの話を実際のVPN選びに落とし込んでみます。
1.利用する場所
日本国内で使うのか、海外旅行で使うのか、海外から日本のサービスへアクセスするのかによって、必要なサーバー配置が変わります。
2.接続先までの距離
近いサーバーほど必ず高速とは限りませんが、物理的距離は通信遅延を考える重要な要素です。
3.VPNプロトコル
WireGuardなど、高速通信を意識したプロトコルに対応しているか確認します。
4.サーバー規模
サーバー数は一つの参考指標になります。
ただし、台数だけでなく、サーバーの性能や配置、帯域なども合わせて見る必要があります。
5.実際の速度
最終的には、自分の環境で実測することが重要です。
同じVPNサービスでも、
- 利用時間
- 接続するサーバー
- 自宅回線
- Wi-Fi環境
- 端末性能
- 接続先サイト
によって結果は変わります。
VPN速度を実測するときの考え方
VPNの比較記事を見ると、しばしば「○○Mbps出た」という数字が掲載されています。
しかし、この数字だけでサービスの優劣を決めるのは危険です。
例えば、
VPNなし ↓ 速度測定 VPNあり ↓ 同じ速度測定
という条件で比較しなければ、VPNによる変化を正しく評価できません。
さらに、
- 同じ時間帯
- 同じ端末
- 同じ回線
- 同じ測定サイト
- 同じVPNプロトコル
- 同じ接続地域
など、条件をできるだけ揃える必要があります。
これはソフトウェアのベンチマークと同じです。
比較条件が違えば、数字だけを比較しても意味が薄くなります。
「VPNが遅い」と感じたときのチェックリスト
- VPNを切断して速度を測定する
- VPN接続時の速度を測定する
- 別のVPNサーバーへ接続する
- WireGuardなど別のプロトコルを試す
- Pingを確認する
- パケットロスを確認する
- 時間帯を変えて測定する
- Wi-Fiではなく有線接続でも確認する
- 接続先サイト自体の速度も確認する
- 複数回測定して平均的な傾向を見る
これだけでも、「VPNそのものが遅い」のか、「特定サーバーが混雑している」のか、「自宅回線やWi-Fiが原因なのか」をある程度切り分けられます。
NordVPNとMillenVPNをどう評価するか
今回のやり取りから考えると、NordVPNとMillenVPNを単純な「速い・遅い」で評価するのは適切ではありません。
NordVPNについては、添付資料では大規模なサーバーインフラ、NordLynx、世界各地への展開などが速度面で有利に働く可能性があるとされています。
一方、MillenVPNもWireGuardに対応しており、単純に「技術的に遅いVPN」と決めつける根拠にはなりません。
むしろ、
「同じVPNという仕組みでも、プロトコル、サーバー、帯域、混雑、経路、インフラ規模によって実効性能が変わる」
と理解することが重要です。
VPNの通信速度とRails性能分析は似ている
今回、VPNの速度について調べていて非常に興味深かったのが、Railsの性能分析との共通点です。
Railsであれば、
レスポンスタイム = CPU処理 + DB処理 + 待ち時間 + ネットワーク + レンダリング
といった形で、処理を分解して考えます。
VPNでも、
通信時間 = 暗号化CPU + VPNサーバー処理 + サーバー待ち + 経路遅延 + 転送時間 + 接続先の応答
と分解して考えることができます。
もちろん、これは厳密な性能計算式ではありません。
しかし、「遅い」という結果を一つの原因に決めつけず、構成要素に分解してボトルネックを探すという考え方を理解するには非常に有効です。
まとめ:VPN選びは「速度ランキング」だけでは分からない
VPNの通信速度について調べ始めると、最初は「NordVPNとMillenVPNではどちらが速いのか」という単純な比較に見えます。
しかし、実際にはそう単純ではありません。
通信速度を決めるのは、
- 元回線
- VPNプロトコル
- 暗号化処理
- CPU性能
- VPNサーバー性能
- サーバー帯域
- サーバー数
- 利用者数
- 混雑
- 物理的距離
- 通信経路
- Ping
- パケットロス
- Jitter
- 目的サイト側の応答性能
など、非常に多くの要素です。
したがって、
「NordVPNだから速い」
ではなく、
「NordVPNは高速通信につながりやすいプロトコル、サーバーインフラ、ネットワーク規模などを組み合わせているため、平均的な利用環境で高速になりやすい」
と理解する方が技術的には自然です。
そしてMillenVPNについても、「サーバー数が少ないから遅い」と単純化するのではなく、サーバー性能、帯域、利用者数、接続地域、プロトコルなどを含めて評価する必要があります。
最も重要なのは、VPNを「ブラックボックス」として見るのではなく、
端末 ↓ 暗号化 ↓ VPNサーバー ↓ 通信経路 ↓ 目的サイト
という一連のシステムとして見ることです。
これはRailsやPostgreSQLの性能分析にも通じる考え方です。
「遅い」という現象だけを見ず、どこで時間を使っているのかを探す。
この視点を持てば、VPNの速度比較も単なるランキングではなく、ネットワーク、OS、CPU、サーバー、通信経路まで含めたシステム性能の問題として理解できるようになります。
VPN通信に関するよくある質問(FAQ)
Q1.VPNを使うと必ず通信速度は遅くなりますか?
必ず遅くなるとは限りません。ただし、VPNでは暗号化処理やVPNサーバーを経由する処理が追加されるため、環境によっては速度低下が発生します。
Q2.VPNの速度を最も左右するものは何ですか?
一つに決めることはできません。元回線、VPNプロトコル、暗号化処理、VPNサーバーの性能、サーバー混雑、通信経路などが組み合わさって実効速度を決めます。
Q3.WireGuardはなぜ高速なのですか?
WireGuardはシンプルな設計を採用しており、効率的な暗号化処理を行えることが高速性につながっています。また、VPN通信では暗号化処理にCPU性能が関係するため、処理効率も重要です。
Q4.MbpsとMB/sは同じ意味ですか?
違います。MbpsはMegabits per second、MB/sはMegabytes per secondです。1 Byteは8 bitなので、800Mbpsは単純換算で100MB/s相当になります。
Q5.VPNサーバーの帯域とは何ですか?
VPNサーバーが通信処理に利用できるネットワークの容量を考えるための指標です。多くの利用者が同じインフラを共有するため、帯域や利用者数、混雑状況が実効速度に影響する場合があります。
Q6.VPNサーバーの数が多いほど速いですか?
必ずしもそうではありません。サーバー数に加えて、一台あたりの性能、帯域、利用者数、サーバー配置、通信経路などを合わせて考える必要があります。
Q7.Ping値が小さい方がVPNでは有利ですか?
一般的には、Ping値が小さいほど通信の応答遅延が小さいため有利です。特にオンラインゲームやリアルタイム通信では重要になります。
Q8.パケットロスとは何ですか?
送信した通信データの一部が途中で失われることです。パケットロスが発生すると再送などが必要になり、通信品質が低下する可能性があります。
Q9.NordVPNはMillenVPNより必ず速いですか?
必ずとは言えません。実際の速度は利用地域、接続するサーバー、時間帯、プロトコル、元回線、接続先などによって変わります。NordVPNのインフラ規模やNordLynxなどが速度面で有利に働く可能性はありますが、サービス全体を一つの速度だけで評価することはできません。
Q10.VPNが遅いときは何を確認すればいいですか?
まずVPNなしの速度を測定し、その後VPN接続時の速度を測定します。そのうえで別のVPNサーバー、別のプロトコル、別の時間帯などを試すと、回線・サーバー・混雑・経路のどこに問題があるのかを切り分けやすくなります。
参考情報について
本記事の技術的な説明は、今回の調査・対話で整理した内容をもとに構成しています。
特にNordVPNとMillenVPNのサーバー数については、資料内でも情報源や時点による違いが確認されています。そのため、サーバー数を速度の絶対的な根拠として扱わず、VPNインフラの規模を考えるための一つの参考指標として扱っています。
VPNサービスの仕様やサーバー数、対応プロトコルなどは変更される可能性があります。実際に契約・利用する場合は、各サービスの公式情報も確認することをおすすめします。
VPN速度とWireGuardに関するよくある質問(FAQ)
VPNを利用すると「インターネットが遅くなった」と感じることがあります。特に、VPNの速度を重視する場合は、使用するVPNプロトコルや接続先サーバー、回線環境などを確認することが重要です。
ここでは、VPNの通信速度、WireGuard、OpenVPN、VPN接続が遅い原因について、よくある疑問をまとめます。
Q1.WireGuardは本当に速いVPNプロトコルですか?
A.一般的には、WireGuardは高速な通信を実現しやすいVPNプロトコルです。
WireGuardは比較的シンプルで軽量な設計になっており、VPN通信に伴う処理負荷を抑えやすいことが特徴です。そのため、OpenVPNなどの従来型プロトコルと比較した速度テストでは、WireGuardが高い通信速度を示すケースがあります。
ただし、実際の通信速度はWireGuardを使用するだけで決まるわけではありません。VPNサーバーまでの距離、インターネット回線、ルーティング、サーバーの混雑、利用する端末の性能などによって大きく変化します。
Q2.VPNを使うとインターネット速度は遅くなりますか?
A.通常は、VPNを使用しない場合と比べて速度低下や遅延が発生する可能性があります。
VPNでは、通信を暗号化してVPNサーバーを経由させるため、通常のインターネット通信とは異なる処理が必要になります。
ただし、速度低下の程度は環境によって異なります。高速なVPNプロトコルを使用していても、遠距離のVPNサーバーへ接続すれば遅延が大きくなる場合があります。
そのため、VPNの速度を評価するときは「VPNだから遅い」と単純に考えるのではなく、VPNなしの速度とVPN接続時の速度を同じ条件で比較することが重要です。
Q3.WireGuardとOpenVPNではどちらが速いですか?
A.速度を重視するなら、一般的にはWireGuardが有利です。
WireGuardは軽量な設計を採用しており、実際の比較テストでもOpenVPNより高いスループットを示すことがあります。
一方で、OpenVPNには柔軟な設定や、環境によってはWireGuardより使いやすい通信方式を選択できるという利点があります。
したがって、「速度ならWireGuard、互換性や特殊なネットワーク環境まで考えるならOpenVPN」という考え方が分かりやすいでしょう。
Q4.WireGuardなら必ずVPN速度が速くなりますか?
A.いいえ。WireGuardを選択しただけで高速になるとは限りません。
VPNの通信速度には、VPNプロトコル以外にも多くの要因が関係します。
- VPNサーバーまでの距離
- VPNサーバーの混雑状況
- 利用しているインターネット回線
- ISPや経路上のネットワーク状況
- パソコンやスマートフォンの処理性能
- Wi-Fiの電波状態
- MTUなどのネットワーク設定
そのため、WireGuardを使っているにもかかわらず速度が遅い場合は、プロトコル以外の原因も確認する必要があります。
Q5.VPNが急に遅くなった場合、何を確認すればいいですか?
A.まずVPNなしの速度と比較し、その後にVPNサーバーや接続先を確認してください。
特に確認したいのは、次の項目です。
- VPN接続を解除したときの通信速度
- VPN接続時の通信速度
- 接続しているVPNサーバーの場所
- 別のVPNサーバーへ接続した場合の速度
- WireGuardと他のプロトコルを変更した場合の速度
- Wi-Fiと有線LANでの速度差
別のVPNサーバーへ接続すると速度が大幅に改善する場合は、利用していたサーバーや経路が原因である可能性があります。
Q6.VPNの速度を測定するときは何に注意すればいいですか?
A.VPN接続前と接続後で、できるだけ同じ条件で測定することが重要です。
測定する時間帯や速度測定サーバーが違えば結果も変わるため、単純に1回だけ測定した数値を比較するのはおすすめできません。
可能であれば、同じ端末、同じ回線、同じ測定サーバーを使用し、VPNなし、WireGuard、OpenVPNなどを複数回測定すると比較しやすくなります。
「最高速度」だけでなく、平均速度、Ping、遅延、安定性も確認することがVPNの実用的な速度評価につながります。
Q7.VPNの速度はサーバーの距離によって変わりますか?
A.はい。VPNサーバーまでの距離は通信速度や遅延に大きく影響します。
例えば、日本から米国や欧州など遠距離のVPNサーバーへ接続すると、日本国内のサーバーへ接続する場合より通信経路が長くなります。
特にオンラインゲームやビデオ会議など、通信速度だけでなくPingやレイテンシーが重要な用途では、サーバーの距離が重要になります。
そのため、VPNで速度を重視するなら、単純に「最も高速なサーバー」を選ぶだけではなく、自分の現在地に近く、混雑していないサーバーを選ぶことも有効です。
Q8.WireGuardはオンラインゲームにも向いていますか?
A.高速通信を必要とする用途では有力な選択肢ですが、ゲームでは速度だけでなく遅延も重要です。
WireGuardは高いスループットを実現しやすい一方、実際のゲーム体験はVPNサーバーまでの距離やネットワーク経路によって大きく変わります。
そのため、オンラインゲームでVPNを利用する場合は、ダウンロード速度だけではなく、Ping、ジッター、パケットロスなども確認する必要があります。
特に通信量の大きい処理と低遅延通信を同時に行う状況では、WireGuardでも遅延が増加するケースが報告されています。
Q9.WireGuardを使っているのに通信速度が遅いのはなぜですか?
A.WireGuard以外の部分に原因がある可能性があります。
例えば、VPNサーバーとの距離が遠い、サーバーが混雑している、ネットワーク経路が不安定、Wi-Fiの状態が悪い、端末やルーターの処理能力が不足しているなどの原因が考えられます。
また、特定の端末だけ速度が極端に低下する場合は、端末側のネットワーク設定やドライバーなども確認する必要があります。
つまり、「WireGuardなのに遅い=WireGuardが遅い」とは限りません。
Q10.VPNの速度を改善するにはどうすればいいですか?
A.まず接続先サーバーを変更し、VPNプロトコルやネットワーク環境も確認してください。
具体的には、次のような対策が考えられます。
- 現在地に近いVPNサーバーを選ぶ
- 混雑しているサーバーを避ける
- WireGuardに変更する
- Wi-Fiから有線LANへ変更する
- ルーターを再起動する
- VPNなしの速度と比較する
- 複数回測定して平均値を確認する
特に重要なのは、「VPNプロトコルを変更するだけで解決しようとしない」ことです。VPNの速度は、プロトコル、サーバー、回線、経路、端末など複数の要素によって決まります。
Q11.VPN速度はダウンロード速度だけ確認すれば十分ですか?
A.いいえ。用途によってはPingやアップロード速度、ジッターも重要です。
動画視聴や大容量ファイルのダウンロードではダウンロード速度が重要ですが、オンラインゲームやビデオ会議では遅延やジッターも重要になります。
そのため、VPNを比較するときはダウンロード速度だけで優劣を決めないことが大切です。
「速いVPN」を探す場合でも、自分がVPNを何に利用するのかを明確にしてから測定結果を見ると、より適切な判断ができます。
Q12.WireGuardは安全性を犠牲にして速度を上げているのですか?
A.単純に「安全性を犠牲にして高速化したVPN」と考えるのは適切ではありません。
WireGuardは、現代的な暗号方式を利用しながら、プロトコル自体を比較的シンプルに設計しています。その設計思想が、処理効率や実装のしやすさにつながっています。
ただし、VPNサービス全体の安全性はプロトコルだけで決まるものではありません。VPN事業者のログポリシー、サーバー構成、アプリケーションの実装、認証方式なども確認する必要があります。
Q13.無料VPNでもWireGuardなら高速ですか?
A.WireGuardを採用していても、無料VPNが必ず高速とは限りません。
VPNの速度はプロトコルだけでなく、サーバー設備や利用者数、接続先、帯域幅などにも左右されます。
そのため「WireGuard対応」という情報だけでVPNサービスの通信品質を判断するのではなく、実際の速度、サーバー数、混雑状況、利用制限、プライバシーポリシーなどを総合的に確認することが重要です。
Q14.VPNは速ければ速いほど良いのでしょうか?
A.必ずしもそうではありません。
VPNを選ぶ際には、通信速度だけでなく、安定性、接続先、セキュリティ、プライバシー、対応端末なども重要です。
例えば、オンラインゲームでは最高速度より低遅延のほうが重要になる場合があります。一方、大容量ファイルの転送ではスループットが重要になります。
つまり、VPN選びでは「最も速いVPN」ではなく「自分の用途に対して十分に速く、安定しているVPN」を選ぶことが重要です。
Q15.WireGuardの速度を比較するときに一番重要なことは何ですか?
A.同じ条件で比較することです。
VPNサービスAとVPNサービスBを比較する場合でも、接続するサーバーの場所や測定時間が異なれば、単純な速度比較はできません。
できるだけ条件を揃えて、VPNなし、WireGuard、OpenVPNなどを複数回測定し、速度だけでなくPingや安定性も確認しましょう。
VPNの性能は「プロトコル名」だけでは決まりません。実際の利用環境で測定して判断することが、最も確実な方法です。
VPN速度・WireGuard FAQのまとめ
WireGuardは高速なVPN通信を実現しやすいプロトコルですが、「WireGuard=必ず高速」というわけではありません。
VPNの通信速度には、プロトコルだけでなく、VPNサーバーとの距離、サーバーの混雑、ネットワーク経路、利用回線、端末性能など多くの要因が関係します。
VPNが遅いと感じた場合は、まずVPNなしの通信速度を測定し、その後にWireGuardで接続して比較してください。それでも遅い場合は、VPNサーバーを変更し、別の時間帯や別の接続方法でも測定すると原因を切り分けやすくなります。
特にVPNを選ぶ際は、単純な「Mbpsの数字」だけではなく、速度・Ping・安定性・セキュリティを総合的に見ることが大切です。
〆最後に〆
以上、間違い・ご意見は
以下アドレスまでお願いします。
全て返信できていませんが 見ています。
適時、改定をします。
nowkouji226@gmail.com

コメント